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剣璽等承継の儀を詳しく解説!2019年5月1日新天皇誕生最初の儀式


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新天皇の即位にあたり、2019年に限って、皇太子様が即位される5月1日と即位を公に宣言する「即位礼正殿の儀」が行われる10月22日を国民の祝日にする検討をしていることを安倍首相が明らかにしました。
5月1日が祝日となれば、2019年のゴールデンウイークは10連休になるわけですが、この第一弾の祝日に執り行われる行事は剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)という儀式です。
そして、平成の次の元号、つまり新元号が2019年4月1日に正式発表になるという決定もなされ、日本にとっての新しい時代の幕明けがいよいよ近づいてきました。
今回はこの「剣璽等承継の儀」について分かりやすく解説して行きたいと思います。

皇位継承の儀式には何がある?

当たり前ですが、新天皇の即位とは頻繁にある事ではありませんから、その行事について詳細の知識をもっている人は多くありません。
でも、2019年は、天皇陛下の崩御という形ではなく、生前退位という予定された皇位継承が行われ、関連の行事がより事前に計画的に執り行われますから、やはり、それぞれの儀式やそれにまつわる言葉の意味を把握しておきたいものですよね。

皇位継承の儀式とは、天皇の位を皇位継承者に譲る儀式のことをいいます。
でも、この一連の儀式には現在の法律の規定はありません。

私ちがよく耳にする皇室典範は、皇位継承及び摂政に関する事項を中心に規律した皇室に関する日本の法律ですが、例えば、第1条の「皇位継承資格は皇統に属する男系男子のみ」というような、皇位継承に関することを定めている法律で、皇位継承に関する儀式の事を定めている法律ではないのです。



では、一連の儀式は何に基づいているかというと、現在の日本国憲法が制定される前日である1947年(昭和22年)5月1日に廃止された登極令(とうきょくれい)に基づいています。

登極令が廃止されてから即位されたのは、現在の今上天皇のみですが、この天皇即位の1989年も、登極令に基づいて一連の儀式が執り行われました。

登極令とは、大日本帝国憲法の時代、「旧皇室典範」において、天皇の践祚(せんそ)即位の礼に関して定められた皇室令でした。

またもや践祚(せんそ)という耳慣れない言葉が出てきましたが、後ほどご説明いたします。

皇位継承には三つのステージがあります。
1. 皇位の証である三種の神器を受け継ぐ儀式
2. 即位した事を内外に示す即位式
3. 即位した天皇が、即位後初めて五穀豊穣を神に感謝する新嘗祭

この3つのステージの事を、1が剣璽等承継の儀(2019年5月1日)、2が即位礼正殿の儀(2019年10月22日)、3が大嘗祭(2019年11月14日、15日)と呼びます。

剣璽等承継の儀とは?

現在の今上天皇即位の時、剣璽等承継の儀は、1989年1月7日、昭和天皇が崩御なさった直後に執り行われました。

剣璽等承継の儀とは宮内庁の記述によりますと次のようになります。

皇位を継承された天皇陛下が,ご即位のあかしとして,「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」(皇室経済法7条)である剣及び璽を承継されるとともに,併せて国事行為の際に使用される国璽及び御璽を承継される儀式
宮内庁ホームページ「ご即位・大礼の主な儀式・行事」より

この「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」というのは、代表的には三種の神器(剣・玉・鏡)の事であり、剣璽(けんじ)というのがその中の剣と玉を意味します。

先ほど出てきた践祚(せんそ)とは、皇位の象徴である三種の神器を受継ぐことをいいますので、つまりは現在の剣璽等承継の儀の事を意味します。

昭和天皇崩御により、新しい天皇陛下にこの儀式が行われた時はすでに、日本の憲法は現在の日本国憲法になっていましたから、日本国憲法の政教分離規定への配慮から「剣璽等承継の儀」とされ、国事行為の儀式として執り行われました。

剣は草薙剣(くさなぎのつるぎ)、玉は八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、鏡は八咫の鏡(やたのかがみ)と呼ばれ、日本神話において、天孫降臨の時に、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと・天皇の祖先とされている)が天照大神から授けられたものとされています。

三種の神器以外の「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」として、外交文書や国家の重要文書に押される国家の象徴としての印章である国璽(こくじ)と、「天皇御璽」の印字を有する天皇の印章である御璽(ぎょじ)があります。

今上天皇の即位の時には、三種の神器の中の剣と玉、そして国璽と御璽を侍従長が即位された天皇陛下の前の机に置くという短い儀式が執り行われ、テレビ中継されました。

三種の神器の中の神鏡である八咫の鏡は、宮中三殿の賢所(かしこどころ)の神体とされているため、動かず、草薙剣と八尺瓊勾玉のみが置かれる事になります。

実は、この三種の神器の中で、皇居に保管されている本物は八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)のみです。

八咫の鏡(やたのかがみ)の実物は伊勢神宮内宮に神体として保管されており、皇居の賢所にはその形代(かたしろ)が保管されています。
形代とは神霊が憑りつく依り代(よりしろ)とされ、儀式の時、本物の代わりに使用され、神の御霊が宿っているとされています。

草薙剣(くさなぎのつるぎ)の実物は、熱田神社に神体として保管されていて、その形代は皇居御所、剣璽の間に保管されています。

八咫の鏡(やたのかがみ)のみ実物で、草薙剣と同じく皇居御所、剣璽の間に保管されています。

この三種の神器は、直接見てはいけないものとされており、天皇陛下でさえ、実際にご覧になったことはなく、多くの謎に包まれています。

この三つの宝物は、儒学伝来以来、鏡は「知」(知恵)、玉は「仁」(慈悲深さ)、剣は「勇」(勇気や武力)という三徳を象徴しているという解釈も出ています。

21世紀になった2019年において、新天皇即位の儀式を通じて改めて神話に基づく神秘的な宝物の受け渡しという儀式を見れる事になるでしょうから(恐らく今回もテレビ放映される)、とても貴重な体験になる事と思います。

2019年5月1日の儀式としては、剣璽等承継の儀がまず執り行われ、その後、「即位後朝見の儀」(そくいごちょうけんのぎ)が行われます。

即位後朝見の儀とは、即位された天皇陛下が、三権の長ら、国民の代表する人々と、即位後初めて正式に会われる儀式であり、剣璽等承継の儀と同様、国事行為となります。

1989年1月7日の昭和天皇御崩御のあとは、同日に剣璽等承継の儀が行われ、即位後朝見の儀はその二日後に行われましたが、今回は、今上天皇の逝去を伴わない即位であるため、2019年5月1日に剣璽等承継の儀と即位朝見の儀の二つの儀式が執り行われることになりました。

天皇の地位は「国民の総意に基づく」という憲法の趣旨を踏まえ、即位の当日に国民代表と会われるのがふさわしいと判断されました。

三種の神器は非課税?!

天皇家は私有財産を継承し続けており、天皇陛下が崩御され、新天皇が即位なさった時には、その都度多額の税金を納めてきました。

ただし、剣璽等承継の儀で承継される、皇位とともに伝わるべき由緒ある物(由緒物)である三種の神器については、相続法の規定により非課税になっています。

2019年の今上天皇の退位は、昭和天皇の時とは異なり、「生前退位」となります。
したがって、相続という概念があてはまらないため、贈与税の扱いになるのですが、2017年に行われた政府の有識者会議では、相続税と同様の対応が妥当と判断し、三種の神器などの贈与税は非課税とすべきとされました。

しかし、由緒物以外の財産はこれに当てはまりません。

天皇家ですから、外国から贈られた美術品なども色々あるでしょうし、金融資産など所有されているかもしれませんので、そういった私有財産は課税対象となる可能性があり、相続税よりも控除額が少ない割高な贈与税が発生されることが予想されるのです。

第二次世界大戦終戦時には、天皇家の資産は、約37億円ほどあったとされていましたが、GHQの処理指令もあり、昭和天皇・香淳皇后の崩御後には、6億円ほどに減少したと見られています。

仮に6億円の資産を、皇太子様がお一人で継承した事になると、なんと、半分以上の3億2千万円の贈与税が発生するというのです。

美術品や、身の回りの家具などを宮内庁に寄付するなどして税金を圧縮する節税方法もあるようですが、天皇家に支給される私的費用は、基本的に使い切りを前提としているので、多額の貯蓄ができるというのは考えづらく、税金に苦悩するという事が起きてしまうのではないかと心配になります。

生前退位もそうでしたが、1947年の施行以降70年以上も見直されてこなかった皇室典範の影響が、このような、天皇家の税金問題まで大きな影響を及ぼしているようです。



2019年5月1日は、剣璽等承継の儀が行われるため、2019年に限っての国民の祝日となります。
これは、今の皇太子様が、天皇の位を継承されて最初の重大な儀式となります。

10連休の最中ですから、生でのテレビ中継をご覧になれない方も多いかもしれませんが、ニュースなどで目にすることも多いと思います。
新天皇の前に置かれる品の中に、天照大神の神話から伝わる三種の神器があると考えると、それだけで神秘や神々しさを感じられるかも知れません。

2019年5月1日、新年号の最初の日に、この大事な行事を見守りたいと思います。

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