2019年1月2日と3日に関東エリアのお正月の風物詩、東京箱根間往復大学駅伝競走(通称箱根駅伝)第95回大会が開催されます。
目下、無双とも言われているのは、2015年大会から2018年大会まで四連覇を果たした青山学院大学陸上部です。
既に、初お目見えの選手が、三大大学駅伝である出雲駅伝、全日本大学駅伝でも登場してきていますが、今回はその中でも全日本大学駅伝で本領をを発揮した吉田祐也選手をご紹介していきたいと思います。
目次 Contents
ルーキー吉田祐也選手登場!
2018年度の青山学院大学は飛ばしています。
三大駅伝である第30回出雲全日本大学選抜駅伝競走(通称 出雲駅伝2018年10月8日開催)、そして第50回秩父宮賜杯全日本大学駅伝対校選手権大会(通称 全日本大学駅伝2018年11月4日開催)をそれぞれ2年ぶりに制し、史上初の駅伝三冠(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の三大駅伝を全て優勝すること)二度目の達成に王手をかけました。
全部で8区間ある全日本大学駅伝、5区を走ったのがまだ無印、無名の吉田祐也(よしだゆうや)選手です。
5区を務めるのは吉田祐也(3年)です
後半区間のスタートは青学イチの努力家が務めます
大学駅伝デビュー戦とは思えないほどの堂々とした走りで前に迫ります!#青学駅伝 pic.twitter.com/xrCtkAdtBl
— 青学大陸上競技部(長距離ブロック) (@aogaku_rikujyou) 2018年11月4日
前半2区から東海大がトップを走り、そのあとを追っていったのが青学でした。
3区では東海大に37秒差をつけられた青学は、4区で4年生の林奎介(はやしけいすけ)選手がジリジリと26秒差まで詰め、そこで無印の吉田祐也選手に襷が渡りました。
吉田祐也選手の走った5区では、基本的に、ほぼ差は縮まらなかったのですが、青学の原晋(はらすすむ)監督は、この5区が勝負の趨勢を決めたと語っています。
東海大の5区を走ったのは3年生の鬼塚翔太選手でした。
鬼塚選手は高校の頃から実績抜群の選手で、吉田祐也選手と同じ3年生ですが、1年生、2年生の時も箱根駅伝に出場して好成績を残している選手です。
それに比べると吉田祐也選手はまったくの無印、無名の選手です。
たすきが渡った吉田祐也選手に対して、原監督は「名前負けするな!」と叫んだそうです。
鬼塚選手という有名な実力派選手に対して挑む、無名の吉田祐也選手に対してのエールでした。
結果的に吉田祐也選手はやってくれました。
走った5区では区間賞!
2秒差でしたが、区間2位の鬼塚選手よりも速かったのです。
全日本大学駅伝当日、恐らく青学チームは、もう少し前半は余裕をもったレースを出来る予定でいたと思います。
1区には、2018年箱根駅伝で山下りの6区を担当した小野田勇次選手(4年)、2区では、出雲駅伝優勝に貢献した橋詰大慧(はしづめたいせい)選手(3年)、3区には同じく出雲駅伝優勝に貢献し、2018年箱根駅伝の第1区走者であった鈴木塁人(すずきたかと)選手を配置していました。
が、その前半戦では、東海大学が2区でトップにたつと、3区では37秒差、4区では26秒差とリードしていました。
東海大学としては、5区の鬼塚選手で差を広げたかったところでしょうが、それにストップをかけたのが、3年生ルーキーの吉田祐也選手でした。
6区を走ったのは出雲駅伝にも出場した吉田圭太選手(2年)。
この吉田圭太選手も区間賞を取り、その時点でのトップであった東海大学にあと11秒のところまで追い上げました。
試合後、原監督も、ダブル吉田が頑張ってくれたとコメントしています!
そして7区では、今年の箱根駅伝の2区区間賞のエース森田歩希(もりたほまれ)選手(4年)が一気にリードを奪い、東海大学に2分以上の差をつけ、最後の8区では、同じく今年の箱根駅伝を走った梶谷瑠哉(かじたにりゅうや)選手(4年)が難なく逃げ切り、二年ぶりに青学は全日本大学駅伝を制しました。
ここ一番というところで、青学の層の厚さが際立ったレースだったと言えるかもしれません。
吉田祐也選手のプロフィール
吉田祐也選手は、人一倍努力家のようですね。
名前:吉田祐也(よしだゆうや)
生年月日:1997年4月23日
年齢:21歳(2018年11月時点)
出身地:埼玉県東松山市
出身中学:埼玉県東松山市立東松山東中学校
出身高校:東京農業大学第三高等学校
大学:青山学院大学
所属学部:教育人間科学部・教育学科
身長:163㎝
体重:47㎏
血液型:AB型
出身高校である、東京農大三高は、埼玉県の高校の中でも陸上にとても力をいれている高校です。
残念ながら、吉田祐也選手の高校時代の代表的な活躍、試合結果の情報は得る事が出来ませんでしたが、東京農大三高の中でも、速い選手であったことは確かのようです。
吉田祐也選手は2018年箱根駅伝には出場できませんでしたが、補欠として選手登録されていました。
今年の9月に開催された天皇賜盃 第87回日本学生陸上競技対校選手権大会(通称インカレ)の10000メートル走では3位となりました。
昨日行われました全日本インカレ10000mにおいて吉田祐也(3年)が3位、日本人トップに輝きました!
沢山の応援ありがとうございました! pic.twitter.com/ZGdMe1bJz4— 青学大陸上競技部(長距離ブロック) (@aogaku_rikujyou) 2018年9月7日
1位は、桜美林大学のレダマ・キイサ選手、2位は日本大学のパトリック・マゼンゲ・ワンブイ選手と、ケニアからの留学生で占められる中、日本人トップとして吉田祐也選手が3位に食い込みました。
今年になってから、努力の成果が出てきて、ぐいぐいと力を伸ばしている吉田祐也選手ですから、2019箱根駅伝の出場はかなり期待できそうです。
新しい山登り担当の誕生?
箱根駅伝の青山学院大学と言えば、初優勝を飾った2015年の5区山登りに、素晴らしい走りを見せた、三代目山の神、神野大地(かみのだいち)選手を思い浮かべる人も多いかもしれません。
神野選手は、165㎝、45㎏と小柄で、吉田祐也選手とほぼ同じくらいのサイズです。
箱根駅伝には5区の山登り区間がありますが、この山登りには、身体がコンパクトな方がその良さが活きてきます。
平面での高速勝負とは異なり、低速トルクでぐいぐいと走っていく方が山登りには適しているからです。
身体が小さく、体重が軽い方が、エネルギーのロスも少なく持久力も続くのです。
吉田祐也選手は神野選手と体型が似ていると、よく言われるそうです。
「ほぼ一緒なら自分も山を走れると思います」と本人も「山登り」へ熱い気持ちを持っているようです。
吉田祐也選手は、まだ箱根駅伝未出場ですが、1年生のころから、原監督から「山候補」と言われていました。
実際、今年の箱根駅伝でも5区の補欠だったようです。
2018年箱根駅伝で誤学院大学は往路・復路共に優勝していますが、すべての区間で1位だったわけではありませんでした。
山登りの5区については、竹石尚人選手(現在3年生)が走りましたが、途中で二回足が両脚が攣るというアクシデントに見舞われ、結果的に区間順位は5位でした。
2019年箱根駅伝でどの選手がどの区間を走るのかは、まだわかりませんが、この吉田祐也選手の最近の活躍を見ていると、青学に新しい山の神が誕生するかもしれないという期待が湧いてきます。
2018年箱根駅伝出場時4年生だった3人は卒業してしまっていますから、2019年箱根駅伝ではまた新たな組み合わせがなされることは間違いありません。
往路の最大の山場でもある5区は、1位は大体午後12時20分くらいから小田原中継所を通過します。
そこから約1時間の山登りの第5区、もしかしたら2019年1月2日のお昼過ぎに吉田祐也選手の素晴らしい走りが見れるかもしれません!
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吉田「裕也」ではなく「祐也」です。失礼です
ご指摘いただき有難うございました。
訂正させて頂きました。
今後このような失礼のないよう最大限の注意を払っていきたいと思います。