2019NHK大河ドラマ「いだてん」も第3話に突入します。
第3話では、中村勘九郎さん演じる主人公、金栗四三がとうとう、故郷の熊本を出て、東京に向かいます。
熊本に生まれ育った四三にとっては、未知の世界でもある東京の生活が始まり、そしてマラソンと出会うのです。
綾瀬はるかさん演じるスヤと淡い思いもありながらも、四三の青春、冒険世界が始まります。
金栗四三ついに東京へ
級友で幼馴染である美川(勝地涼さん)が進学するという東京高等師範学校の学校長が、あの柔道家で有名な嘉納治五郎という事を知った金栗四三は、自分も東京高等師範学校に進学しようと決心します。
幼い頃、四三の父、信彦は体の弱かった四三を、強くて有名な嘉納治五郎先生に抱っこしてもらえれば、強く丈夫な子供になるに違いないと、当時、熊本五高の校長になった嘉納治五郎の元に、四三を連れて行きます。
同じ熊本県といっても、四三たちの住んでいる晴富村から熊本五高までは10里(約40キロ)の道のりです。
体の弱かった父、信彦は、四三を連れて熊本五高にたどり着くのがやっとで、四三は、抱っこしてもらえるどころか、嘉納治五郎の後頭部をちらっと見ることができただけでした。
でも、晴富村に戻ってきた父信彦は、四三は嘉納治五郎先生に抱っこしてもらえたからと家族に嘘をついていたのです。
父が亡くなった時も、その事を言えずにいた四三は、その幼い頃、嘉納治五郎先生に抱っこしてもらえなかったという事実を、乗り越えなくては、「いつまでたっても体の弱い四三」だと強く思い、その憧れの嘉納治五郎先生が校長を務める東京高等師範学校に進学したいと決心したのでした。
その決心を、父信彦亡き後、金栗家を支えている兄、実次(中村獅童さん)に打ち明けたところ、実次も快く了解し、四三の東京行きに賛成してくれました。
そして、1910年(明治43年)春、見事に東京高等師範学校に合格した四三は、級友美川とともに、家族に見送られて東京に旅立ったのでした。
東京で始まった新生活
美川と四三は、長い列車の旅を経て、やっとの事で、東京、新橋にたどり着きました。
初めての都会に興味津々の、好奇心旺盛な美川は、東京高師の宿舎に行く前に、浅草に行こうと四三を強引に誘います。
浅草には12階建ての建物があって、そこに登ると展望台からは東京一帯が見渡せるというのです。
この建物は、浅草凌雲閣(りょううんかく)といい、1890年(明治23年)に竣工した、高さ52メートル、12階建ての当時の日本では最も高い建築物でした。
その1年前の1889年(明治22年)に大阪凌雲閣も建てられましたが、高さ39メートル、9階建てでした。
東京浅草の凌雲閣は、別名「浅草12階」、もしくは「12階」という名でも親しまれていました。
明治20年代ごろから高所から街を見下ろす事のできる、展望台を持った建築物がブームになり、その流れで建築され、当時の東京観光のメッカでしたが、のちの1923年(大正12年)の関東大震災で半壊し解体されたため、現存していません。
その「12階」に行くために、市電に乗った美川と四三でしたが、浅草に着いた時、四三は、自分の財布をすられてしまった事に気づきます。
着いたばかりの東京で、初めて乗った市電で財布をすられるという不運に見舞われた四三は、その時以来、すっかり市電を嫌いになってしまいます。
そして、四三は美川と共に、東京高等師範学校の寄宿舎に入ります。
寄宿舎の監督係、「舎監」は、杉本哲太さん演じる永井道明です。
永井道明は西洋の体育教育を学ぶために、文部省から欧州に派遣され、帰国後スウェーデン体操や、体操器具「肋木(ろくぼく)」の普及に務めた人物です。
熱血でスパルタ教育を行う、とても厳しい東京高師の教授、永井道明の監視のもとに、四三の寄宿舎生活は始まります。
迎えた東京高等師範学校の入学式では、学校長である嘉納治五郎先生を、実際に見る事のできた四三は、いたく感激します。
そして、市電が大嫌いになってしまった四三は、熊本にいた時と同じように、学校には韋駄天走りで通学します。
もちろん、体を鍛えるための冷水浴も欠かしません。
元来、真面目な四三は、学校と寄宿舎の往復で日々を過ごしていきます。
が、そんな中でも、同じ熊本出身の教師の福田源蔵や、阿見201(あみにいまるいち)さん演じる柔道家の徳三宝(とくさんぽう)など、個性的な人々とも出会い、充実した東京生活を過ごしていくのでした。
スヤへの淡い思い
そんな四三は、東京高等師範学校に入学した年の夏に、故郷熊本に帰省し、春野スヤに再会します。
明るく更に美しくなったスヤは、憧れの都会生活を始めた四三に東京の生活ぶりについて尋ねます。
学校と寄宿舎の往復という生活を日々過ごしている四三は、ぼくとつと、「思ったより坂が多い」などと答えてしまいます。
学校での生活には不満のない四三でしたが、実は最も苦手としているのが音楽の授業でした。
授業で歌うたびに、級友から笑われてしまう四三は、以前、スヤに教わった「自転車節」を放課後こっそり、神社で練習していたのです。
スヤの前で、練習の成果を披露する四三。
その調子外れの歌声に、思わずスヤは笑ってしまいます。
「ズレとる?ズレとる?」と聞く四三に、スヤは、「ズレとらん。四三さんが思うように歌ったらよかけん!」と言ってくれます。
嬉しくなってしまった四三は、その調子外れの「自転車節」を大きな声で歌うのでした。
そんな四三でしたが、その夜、実家での夕食の際に、スヤが女学校卒業後、地元の資産家の跡取り息子と見合いをすることになっていると、母親のスエから聞かされ、ショックを受けてしまいます。
そして夏休みが終わり、四三が東京に戻る日になりました。
その日は、家族は皆、畑仕事で忙しく、四三を見送る人はいなく、四三は美川と二人で列車に乗り込みます。
列車が動き出した時、美川が窓の外を指差して、「見てみろよ、あの女学生」と四三に話しかけます。
その指先の向こうには、列車と一緒に、自転車をこぐスヤの姿が!
「四三さーん!!!達者でねぇ〜!!! 自転車節歌ってねぇ〜!!!」と、自転車を必死にこぎながら、四三を見送ってくれるスヤ。
四三は、それに答えて、自転車節を歌い出します。
「今じゃなかよ、東京でねぇ!」と叫ぶスヤ。
「はい!」と答えた四三と、スヤは互いに大きく手を振り合うのでした。
金栗四三、マラソンに出会う
東京に戻った四三は、美川に誘われて、浅草に映画を観にいきます。
映画を観終わって外に出てきた二人でしたが、一人の花魁が美川に話しかけてきます。
それは、四三と美川が初めて東京に出てきて浅草に向かった時に出会った花魁、小梅でした。
帰り道、四三と話をしながらも上の空の美川は、急に用事ができたと言って、来た道を引き返してしまいます。
そんな美川を追いかけようとした四三は、突然、大勢のランナーたちに囲まれてしまいます。
そんな中で、四三は、学生ランナーに紛れて走っていたために係員に引きずり出されてしまった人力車夫、峯田和伸さん演じる清さんに尋ねます。
「皆さん、どこに向かって走りよるとですか?」
その日は、全国学生大競争会が行われていたのです。
清さんは、答えます。
「どこにも向かってねえよ。お前、マラソンを知らないのか?」
これが、四三と「マラソン」との出会いでした。
もともと走るのが大好きな四三は、いつの間にか、学生マラソンランナーたちに一生懸命に声援を送るのでした。
その日、小梅に会いに行って門限破りをした美川は、舎監の永井道明から罰を受けます。
寄宿舎の食堂に設置してある肋木に、足を曲げた状態でぶら下がるという、なかなかキツイ罰でした。
永井が食堂を去ると、早速、美川は足をだらりと下げます。
その時、四三が、「ちょっと足ば上げて」と呼びかけます。
美川が足を上げたその先に貼ってあった貼り紙には、「秋の校内競争」「マラソン」という文字が!!!
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